出演は、宝塚歌劇団のトップスターとして人気を博し、退団後は女優、テレビの司会など多岐にわたる活動を続けている真矢ミキ。バレエ・コンテンポラリーダンサー・振付家として活躍し、本作の演出も手掛ける西島数博。さらに舞踊家の舘形比呂一、浅野瑞穂、ミュージカル界からは坂元健児、オペラ界からは河野鉄平、川越塔子が集結。市川森一氏の妻で女優の柴田美保子も語り部として出演するほか、東儀秀樹(オープニングゲスト)、宝田 明(ゲスト)、錦織 健(フィナーレゲスト)ら豪華キャストの出演も決定。日本最古の恋物語を音楽とダンス、そして神話絵画が融合した新たな形で綴る本作に注目が集まる。
■市川森一(原作)
私たちの国家は、初めから漠然とそこにあったわけではありません。古代の先人たちが、明確な主題を持って、強固な意志と叡智と夢見る力で創出した誇り高い巨大な共同体、それが日本国です。その初心を忘れないために、私たちは、ここに国造りの原点として名高い「古事記」の劇化を提案します。
大宝の遣唐使たちが、大国唐に「日本」の国号を宣言したのが大宝2年(702年)。それから9年後の和銅3年(710年)、平城京への遷都も成して、いよいよ本格的な国造りへ踏み出そうとする中で、人々はあらためて、「自分たちはいかなる民族なのか?」「天皇の原点はどこにあるのか?」「自分たちは何処から来て、何処へ行くのか?」と自らに問いかけ直します。そうした「民族の原点さがし」の思いから手がけられたのが「古事記」の撰録でした。
あれから千三百年の時を経て、私たち日本人は、どんな理想の国を形成してきたでしょうか。
私たちはいまも日本人であることに誇りをもっているでしょうか。
いまも祖国を愛しているでしょうか。
国家の軌道に間違いはなかったでしょうか。
これから「日本」は何処へ行こうとしているのでしょうか。
これらの問いの答えを求めて、私たちはいま一度、
かの日の国造りの情熱に燃えた万葉人たちに習って、「古事記」の旅に出てみたいのです。
日本人のルーツを探る壮大な旅、悠久の彼方へ!
【原作】市川森一
【神話絵画】マークエステル
【芸術監督・演出・振付】西島数博
【出演】
西島数博 真矢ミキ 東儀秀樹 宝田 明 錦織 健 柴田美保子 舘形比呂一 坂元健児 浅野瑞穂
河野鉄平 川越塔子 青蓮 逸見智彦 厚木三杏 志賀育恵 橋本直樹 三木雄馬 高比良洋
佐藤麻利香 前原寛子 風間無限 茂木恵一郎 藤原歌劇団アンサンブル
【日程・会場】2016年9月3日(土) 新国立劇場 オペラパレス
『ドラマティック古事記 ~神々の愛の物語~』公演情報