ウィル・タケット(演出・振付)
「鶴の恩返し」は、ある男が鶴に対して(助けてやろうと)親切な気持ちも持つところから始まりますが、ついには(はたを織らせる)欲深い男になります。人間は往々にして自己中心的になりやすいものだし、この物語には本当にいろいろな要素が含まれていると思います。振りは、例えて言うならば足さばきはクラシック、腰はコンテンポラリー、頭は演劇といったところでしょうか。先日から稽古も始まり、自分がイギリスから連れてきたキャスト、スタッフと日本人キャスト、スタッフとのグローバルなコラボレーションは、まるで文化の鍋がグツグツと煮立っている感じです。ここまで自分のやりたいようにできると、本当に自分の好きな作品ができると今から楽しみにしています。
首藤康之(主演)
この作品に取り組むことで、自分の体の中に新しい言語が生まれるような気がしています。「鶴」の物語の中には、人間のあらゆる感情が含まれていて、それらを表現できる作品になると思います。ウィルの手掛けた「兵士の物語」を観てから、彼の作品はどういうプロセスで出来上がっていくのか、是非稽古場を共にしてみたいと興味を持っていたので、今回はウィルと作品作りが出来ることを大変嬉しく思います。
ワダエミ(衣装・ファブリックデザイン)
この作品には人間の持つあらゆる性格が織り込まれています。彼女(鶴)の性格、感情を衣装で表現していきたいと考えています。ダンサーのみなさんなど本当に素晴らしく、私にとっても大切な作品になると思います。
藤原道山(音楽)
お話をいただいた時は大変嬉しかったです。日本の伝統音楽は地に足の着いたものが多く、リズミカルで飛び立つようなダンスに尺八を合わせるためにどのようなアプローチすればいいのか、悩んだこともありましたが、ウィルと話をしたときに、音に水墨画のようなイメージを持たれていて、僕もそこに閃きを感じることができました。ビジュアルも音も素晴らしくなる、この作品に携わることができて幸せです。
公演は2012年3月16日(金)~18日(日)KAAT 神奈川芸術劇場で行われる。
『NIPPON文学シリーズ第2弾 ウィル・タケット×首藤康之「鶴」日本民話“鶴の恩返し”The Crane Maiden』公式サイト