林翔太、松岡充らのキャストにより日本初演された現代版“シンデレラボーイ・ストーリー”、ミュージカル『ソーホー・シンダーズ』。
全国を巡演して、ツアーの最終地・東京公演が11月25日に開幕した。
童話「シンデレラ」を下敷きに創作された物語は、ロンドンの街・ソーホーを舞台に、今にも踊り出したくなるほどカラフルな楽曲で綴られる、現代版のシンデレラストーリー。いじわるな義理の姉妹にいじめられながら日々つましく暮らす青年・ロビーと、市長選の候補者であるジェイムズ……という、境遇も置かれた立場も全く違う2人のある恋の物語に、政治やスキャンダルといった様々な問題を織り交ぜながらも、その軸には純真な愛情が、爽やかに描き上げられている。
翻訳・訳詞は、「ビリー・エリオット」「メリー・ポピンズ」など数多くのミュージカルの訳詞を手掛けてきた高橋亜子。演出は、劇団エムキチビートを主宰し、新進の演出家・脚本家として活躍する元吉庸泰。
主人公・ロビー役は林 翔太。そして、ロビーの恋人ジェイムズ役は、こちらも続投の松岡 充が務める。
共演に、東山光明、綿引さやか、西川大貴、豊原江理佳、菜々香、青野紗穂、さらに、水 夏希、松村雄基といった、実力派キャストが揃った。
林翔太コメント
前回の公演が終わってからも松岡さんには、歌の相談に乗ってもらっていたのですが、今回の稽古が始まるときに、久しぶりに兄貴に会えた感じがして、とても安心感があって嬉しかったです。前回からセリフの背景などをより掘り下げることができて、新しい作品を作っている感覚でとても楽しいです。演出家の元吉さんは1人1人にしっかり寄り添ってくれて、台本に書かれていない所まで丁寧に一緒に考えてくれたので、とても刺激的な稽古期間でした。11月3日からプレビュー公演、地方公演を経てここまで来ることが出来ましたが、良い意味で慣れることなく、新しい発見がある作品です。千秋楽まで皆で一体となって頑張ります。
松岡充コメント
2年半ぶりの再演で翔太に久しぶりに会いましたが、ずっと遠距離の恋人のように付き合っている感じで片時も忘れたことはありませんでした。今回の稽古で、全体を通してより深めることができて、全く新しい作品のようになっているので、ぜひ見てほしいです。長らく続いているコロナ禍で自分はもちろん、自分周りの大切な人を守る為に我慢して、やっとここまで来ました。エンターテインメントは人に出会い、人に直接届けるものなので、本当に待ち望んでいた公演です。コロナには最大限の注意を払いながら、この作品には今上演するべきメッセージが詰まっているので、疲弊した心に潤いや笑顔をお届けしたいと思います。
水夏希コメント
私は今回から参加しましたが、初演のように皆で1から作っているような感じでとても嬉しかったです。元吉さんは一人一人良い所を引き出すのがとてもお上手で、稽古場の雰囲気もとても明るくてチャレンジする勇気をもらえる現場でした。とても楽しい作品なので、たくさんの人に届けたいと思います。
松村雄基コメント
再演からの参加でしたが、とても温かくて居心地の良いカンパニーに参加することができてとても光栄に思います。元吉さんは一人一人の個性を引き出してくれるので、安心して稽古に挑むことができました。コロナ禍で来るだけでも大変なご時世ですが、来て良かったと思ってもらえるように頑張りたいと思います。
STORY
ロンドンの街ソーホーで、亡き母親の唯一の財産である洗濯屋を経営するロビーは、店のオーナーである義姉妹にいじめられ、家賃を上げられてとうとう追い出されてしまう。
お金に困ったロビーは、経済界の大物・ベリンガム卿から援助と求愛を受けるが、実はロビーには密かに本命の恋人がいた。お相手はロンドン市長選立候補者、ジェイムズ・プリンスである。
ある日、ベリンガム卿はジェイムズの市長選資金集めのためのパーティーを企てる。そうとは知らず、高価な衣装やお金を贈られパーティーに招待されたロビー。気乗りしないまま、親友のヴェルクロやリキシャ屋のサイドサドルの応援で、夜中の12時に会場を抜け出す作戦を立て、パーティーへ出向くことに。しかしこのパーティーでロビーはジェイムズと鉢合わせてしまう! 二人の仲がばれ、ひとたび大スキャンダルとなり……!?