森田剛が鄭義信作品に挑戦! 逞しく時代を生き抜いた家族の物語『すべての四月のために』上演発表!
June 23,2017 (Fri)
11月11日(土)~29日(水)まで東京芸術劇場プレイハウスにて、森田剛主演舞台『すべての四月のために』の上演が発表された。
本作は、舞台「焼肉ドラゴン」の作・演出で演劇賞を総舐めにし、映画「月はどっちに出ている」「愛を乞うひと」で数々の賞に輝いた鄭義信が新たに書き下ろす作品。「焼肉ドラゴン」「パーマ屋スミレ」「たとえば野に咲く花のように」で、1950年代から1970年前後までの、在日コリアンの家族を描いてきた鄭が、今回舞台にするのは、第二次世界大戦下の朝鮮半島近くに浮かぶ島。理髪店を営む朝鮮人一家(夫婦と四姉妹とその夫)と、彼女らを取り巻く、朝鮮人、日本人軍人たちの物語だ。戦時下という困窮した日常の中で、愛し、憎み、泣き、笑い、未来への道筋を何とか手繰り寄せようと愚かしくもがく人々の姿を描き、彼らの情けなくも愛おしい姿を通して、人間存在の本質をあぶり出し、時に重く、鋭く、人生、民族、時代を照射する。
主演には、舞台「鉈切り丸」「ブエノスアイレス午前零時」「ビニールの城」や映画「ヒメアノール」など、近年俳優としての存在感をますます放っている森田剛。四姉妹の次女の夫ながら、長女への想いを断ち切れず複雑な思いに揺れる、粗野な男・萬石(まんそく)を演じます。共演には、数多くの映画やドラマで活躍中の臼田あさ美。そして近年舞台でも実力を発揮する西田尚美。さらに、これまで数多くの演劇賞を受賞し、今年の第42回菊田一夫演劇賞での大賞受賞も記憶に新しい麻実れいをはじめ、多彩で層の厚い俳優陣が集結した。
STORY
1943年春、日本植民地下の朝鮮半島近くの離れ小島。海のそばにある小さな理髪店には、たえず波音が聞こえてくる。戦況が悪化する中、英順(麻実れい)と夫の洪吉(山本亨)が営む理髪店では、次女・秋子(臼田あさ美)のささやかな結婚式が催されていた。ところが秋子の喜びは薄かった。新郎・萬石(森田剛)が、長女・冬子(西田尚美)に対する思いを捨てきれないでいるからだった。酒が配られ、歌を歌い、ようやく場が盛り上がりはじめてきた中、日本人軍人の篠田(近藤公園)が、理髪店を日本軍専用とするとの辞令を持ってやってくる。
森田剛コメント
約1年半ぶりの舞台に、以前からご一緒したかった鄭義信さん作品に出演させていただくということで今から楽しみです。鄭さんが描かれる人々は、辛い状況下でも明るく、生きていくことの逞しさや強さを持っていてとても魅かれます。今回は戦時下の朝鮮半島の小島に住んでいる家族の話ということですが、いつの時代も変わらない家族というものをテーマにしっかり演じていければと思っています。
鄭義信(ちょん・うぃしん) コメント
森田君(君などとは失礼かもしれないけれど、やっぱり君って感じなのです)の舞台でのたたずまいを見ていると、僕は木蓮を思いおこします。あの高い梢に白い大きな花を咲かせる木蓮です。僕が描こうとしているのは、歴史の波の中で翻弄されながらも、必死で生きようとする、ささやかな家族の物語です。その中で、彼がどんな花を咲かせてくれるのか、今から楽しみにしています。
【出演】
森田剛
臼田あさ美 西田尚美 村川絵梨 伊藤沙莉
小柳友 稲葉友 津村知与支 牧野莉佳 斉藤マッチュ 浦川祥哉
近藤公園 中村靖日 山本亨 / 麻実れい
【東京】
2017年11月11日(土)~29日(水) 東京芸術劇場 プレイハウス
【京都】
2017年12月8日(金) ~13日(水) ロームシアター京都 サウスホール
【北九州】
2017年12月22日(金) ~24日(日) 北九州芸術劇場 大ホール
2017年アーカイブ