舞台『アザー・デザート・シティーズ』が13日(木)より上演を再開。上演を終えた主演の寺島しのぶ、本日より中嶋しゅうの代役として出演している斎藤歩からコメントが届いた。
本作は7月6日(木)の公演初日に中嶋さんが急性大動脈解離で亡くなったことを受け、7月12日(水)まで公演が中断されていた。今後は東京芸術劇場 シアターウエストで7月26日(水)まで、大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで7月29日(土)から7月31日(月)まで上演される。
※『アザー・デザート・シティーズ』7月13日(木)からの上演のお知らせ 並びに7月6日(木)~12日(水)公演中止のお詫びとチケットの払い戻しについて(梅田芸術劇場HP)
◆寺島しのぶ
みんなが、このすごい状況の中で、やり切ったという気持ちです。中嶋しゅうさんも含めて、全員が一つになれた。特別な一日になりました。生前から、中嶋しゅうさんのお知り合いだった斎藤歩さんが後を引き継がれたのも、何かの絆だと思います。今日が終わったことでホッとしたりせず、千秋楽まで、どんどん積み上げていくつもりです。
◆斎藤歩
中嶋しゅうさんが亡くなった2日後に今回の出演のお話を頂き、みなさんが困っているのを知って、覚悟を決めました。キャスト、スタッフの方たちが2ヵ月半かけて作ってきた設計図に乗って、今日の舞台にたどり着くことができたという気持ちです。これからは、4人の共演者の仲間と同じラインに立って、道なき道を進んでいきたいと思います。
本作は長い間隠されてきた家族の秘密を、各々の政治観と個性を織り混ぜながら語られる、ワイエス家を舞台にした家族劇。各々の政治観と個性を織り混ぜながら語られ、2012年トニー賞で5部門にノミネートされ(うち演劇助演女優賞を受賞)、ピューリッツァー賞戯曲部門でもファイナリストに選ばれるなど、「ウィットに富んだ辛辣さで深く心を打つ傑作」と評された名作。本日からは寺島しのぶ、佐藤オリエ、麻実れい、中村蒼、斎藤歩の新たな布陣で走り抜ける。
◆あらすじ
2004年のクリスマスイブ――
遠く離れた砂漠の国では、イラク戦争が継続していた。
そしてカリフォルニア州にある砂漠の街・パームスプリングスでは休暇に集まった家族が、ある危機を迎えていた。
「これは小説じゃない。回想録なの」
数年ぶりに帰郷した娘の宣言は、家族に投げつけられた爆弾だった。
ずっと昔に封印し、お互いに語らずに来た過去を、赤裸々に書いた回想録を出版するというのだ。
有名人の両親は、体面を守るために娘と激しく対立する。
お互いを理解出来ないまま、家族はそれぞれの真実によって、相手を打ち負かそうとする。
やがて事態は、修復不能なまでに壊れて行き……