マーティン・マクドナー作、長塚圭史演出による舞台『ハングマン ~HANGMEN~』が、いよいよ明日5月12日(土)、彩の国さいたま芸術劇場にて開幕する。
本作は映画「スリー・ビルボード」の脚本・監督としても話題を集めた劇作家・マーティン・マクドナーによる最新戯曲。英国で2016年ローレンス・オリヴィエ賞「BEST PLAY(最優秀作品賞)」を含む3部門を受賞した超話題作が、満を持して待望の日本初演を果たす。翻訳に本年9月より新国立劇場芸術監督へ就任する小川絵梨子、演出は「ピローマン」「ビューティ・クイーン・オブ・リナーン」などマクドナー作品の演出で高い評価を得ている長塚圭史が務める。
出演には、主人公ハリーに田中哲司、ハリーの妻アリスに秋山菜津子、ロンドン訛りの若者ムーニーに大東駿介、ハリーの助手シドに宮崎吐夢、ハリーが経営するパブの常連客アーサーに大森博史、同じく常連客チャーリーに市川しんぺー、ビルに谷川昭一朗、死刑囚のヘネシーに村上航、ハリーの娘シャーリーに富田望生、有名な死刑執行人ピアポイントに三上市朗、常連客のフライ警部に羽場裕一。そして演出の長塚圭史も地方紙の記者役クレッグとして出演。アクの強い個性派俳優が勢揃いし、マクドナーならではのブラックユーモア満載な世界観を彩る。チケット情報ほか詳細は
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■STORY
傲慢、虚栄、復讐、狂気、ドライな残酷さとドラマティックな暴力。 緊迫した状況の中でなお繰り広げられるユーモア。マクドナーの真骨頂が詰まった傑作!
「俺だって腕はいい! ピアポイントと同じくらいに!!」
1963年。イングランドの刑務所。絞首刑執行人=ハリーは、連続婦女殺人犯ヘネシーの刑を執行しようとしていた。しかし、ヘネシーは冤罪を訴えベッドにしがみつき叫ぶ。「せめてピアポイントを呼べ!」。ピアポイントに次いで「二番目に有名」なハングマンであることを刺激され、乱暴に刑を執行するのだった。
2年後。1965年。イングランド北西部の町・オールダムにある小さなパブ。 死刑制度が廃止になった日、ハングマン・ハリーの店では常連客がいつものようにビールを飲んでいた。 最後のハングマンであるハリーが何か語ることに期待しながら。そこに、見慣れない若いロンドン訛りの男 ムーニーが入ってくる。不穏な空気を纏い、不思議な存在感を放ちながら。
翌朝、ムーニーは再びパブに現れる。ハリーの娘シャーリーに近づいて一緒に出かける約束をとりつけるが、その後消えるムーニーと、夜になっても帰って来ないシャーリー。。そんな中ハリーのかつての助手シドが店を訪れ、「ロンドン訛りのあやしい男が『ヘネシー事件』の真犯人であることを匂わせて、オールダムに向かった」と告げる。娘と男が接触していたことを知ったハリーは……! 謎の男ムーニーと消えたシャーリーを巡り、事態はスリリングに加速する。