「お気に召すまま」東京公演のチケット発売が5月25日(土)スタートする。
本作の演出を手掛けるのは、気鋭の若手演出家・熊林弘高。彼はこれまで、小劇場規模の作品を主に演出し、2016年には800席超のプレイハウスでの初演出となったチェーホフ作の『かもめ』を上演、広い空間を効果的に使い、非常に挑戦的かつ魅力的な作品に仕立て、高い評価を得ました。熊林にとって2度目のプレイハウスで、初のシェイクスピア作品となる恋愛喜劇「お気に召すまま」に挑む。熊林は、物語の舞台となっている“アーデンの森”を、今回は人間のあらゆる性的欲望がうごめく暗闇と解釈しSTORYを展開、厳格な規範に縛られた宮廷生活を離れたこの森が、官能と性のカオスと化していく。
2016年に熊林と組んで臨んだ『かもめ』のニーナ役では、自分の中のありったけを集めて演じたいと語り、見事に舞台で輝いてみせた満島ひかり。今回演じるのは、坂口健太郎演じるオーランドと恋に落ち、伯父である侯爵から追放されてしまうロザリンド。オーランドの命を狙う実の兄オリバーに熊林作品で初舞台を踏み、4年ぶりに姉弟共演となる満島真之介、ジェイクスに2017年に「アザー・デザート・シティーズ」で熊林作品に初参加した実力派若手俳優の中村蒼、召使のタッチストーンに熊林作品初参加の温水洋一、ロザリンドの従妹で新公爵の娘シーリアを中嶋朋子が演じる。
またこの度の上演で、年齢や性別を大胆にひねったシェイクスピア上演史上にも珍しい大胆な配役となりました。萩原利久演じる羊飼いのシルヴィアスが恋するフィービーを演じるのは広岡由里子、そして、碓井将大演じるウィリアムが恋するのはなんと小林勝也が演じるオードリーと、予想もつかないカップリングです。存在感ある個性派から熊林作品初参加のフレッシュなメンバーで贈る。
STORY
青年オーランド(坂口健太郎)は、ロザリンド(満島ひかり)と恋に落ちるが、公爵に目をつけられ、実の兄オリバー(満島真之介)に命を狙われて森に逃げる。同じくロザリンドも、おじである公爵に追放されることに。
オーランドを追って、従妹で公爵の娘シーリア(中嶋朋子)と、召使のタッチストーン(温水洋一)を伴い森に向かう。女道中では危険だからと、ロザリンドは男装して”ギャニミード”と名乗る。
森で暮らすオーランドはロザリンドのことばかり想っている。
そこに”ギャニミード”が登場し、その恋の悩み相談に乗る。ついには「自分をロザリンドだと思って口説いてごらん」と言い、オーランドは、彼がロザリンドと知らずに思いのたけを告白。二人の恋愛ごっこは次第にエスカレートして……。
一方、オーランドを追って森に入ってきたオリバーは、シーリアと出会ってたちまち恋に落ちる。二人は結婚することに……結婚式の日、そろそろ恋のゲームも潮時と名乗りでたロザリンドをオーランドは強く抱きしめる。
召使や羊飼いらの恋のさや当てが展開した森で、4組のカップルの結婚式が盛大に執り行われる。