2020年12月に東京・明治座、2021年1月に大阪・新歌舞伎座、福岡・博多座にて、岡野玲子による漫画原作の初舞台化『両国花錦闘士(りょうごくおしゃれりきし)』の上演決定が発表された。
『両国花錦闘士(りょうごくおしゃれりきし)』公式サイト
明治座、東宝、ヴィレッヂ。それぞれ歴史もカラーも異なる三社から、同じ年齢の男性プロデューサー3名が立ち上げた本企画。東京で最も長い歴史を持つ劇場“明治座”を舞台に、先人たちの足跡を尊愛し、これからの未来を見つめながら、ケレン味とスペクタクル感満載のエンターテインメントを作ることを共通の目的とし、名付けて“三銃士企画”として始動する。
第一弾公演は、漫画家・岡野玲子による「両国花錦闘士」を舞台化。架空の1980年代後半から90年代初頭のバブル期を時代背景とし、考えや行動などが軽はずみで、浮ついている空気感の中、その対極ともいえる、荘厳にして神秘なる角界を女性目線で描くと如何様になるのか・・・。
そこには、スポ根ではない、別の魅力に満ちたワンダーランドが広がっている。
「ファンシイダンス」「陰陽師」など、博学多識と鋭い洞察力に裏打ちされた物語、繊細にして流麗なタッチのイラスト、そして独特なユーモアで多くの熱狂的ファンを持つ漫画家・岡野玲子。その異才が相撲とめぐり合い生まれた「両国花錦闘士」。
1989年から90年にかけて、ビッグコミック スピリッツ(小学館)にて連載された本作は、当時ほぼ存在しなかった相撲漫画というジャンルを発掘するとともに、その視点は以降に生まれた作品群と一線を画しており、おそらく空前にして絶後の相撲漫画といえるだろう。
汗と根性は少なめ。どこまでも見目麗しく、ロマンスに彩られた力士たち。女人禁制の国技を乙女の視点でポップに一刀両断した果てには、力士や相撲道の神髄が精確に描かれており、その奥深い作品の魅力に誰もが気づかされる。
相撲と演劇の起源は、共に神事であった・・・。
この真理を核に、劇場という晴れの舞台において、両者の融合のエンターテインメントを創り上げる。
作・演出は、ち密な人間描写と卓越した発想力で、近年は歌舞伎の脚本から、劇団四季の演出まで幅広く手掛ける、現代演劇のトップランナーの一人、青木豪が務める。そして主題歌は、言わずと知れた熱狂的な相撲ファンであるデーモン閣下が手掛けることも決定した。
出演者、公演詳細、あらすじなどは追って発表される。
【決意表明】
このたび、岡野玲子先生による相撲漫画「両国花錦闘士」を舞台化することとなりました。伝統ある相撲界をユーモアとロマンスで彩った、異色ながら魅力溢れる本作を、岡野先生のご快諾をいただき、ケレン味とスペクタクル感が満載のエンターテインメントとして立ち上げます。
脚本・演出は、小劇場から劇団☆新感線や歌舞伎への脚本提供をはじめ、劇団四季『恋におちたシェイクスピア』の演出、関ジャニ∞・安田章大さんや古田新太さんご出演の音楽劇『マニアック』の作・演出など、現代演劇界を縦横無尽にご活躍の青木豪さんに委ねます。筆力とユーモアセンスを持ち合わせた柔軟な青木さんなら、『両国花錦闘士』を心躍る舞台へ仕上げてくださると信じ、我々と一蓮托生で挑んでいただきます。
四十路を目前に控えた同齢の三名で盟を結び、発足しました〈三銃士〉企画。憧れの先人たちによる偉業に敬意を払いながら、さらにその先へ。我々世代の感覚で全力を尽くし、誠意と愛を持って思う存分振り切り、多くのお客様に「また観たい」と感激していただけるような作品を目指します。とにかく面白いものを創りたい、そのシンプル且つ強い想いにより縁が縁を呼んだ不思議な流れを実感しながら、ただいま公演準備を進めています。
演劇プロデューサーとしては若輩ではございますが、「三矢の教え」に「三人寄れば文殊の知恵」、明治座という歴史ある劇場を拠点に、変わりつつある時代にエンターテインメントの新機軸を打ち出したい。同年で同じ演劇界で活動しつつもカラーの異なる三人で力を合わせ、10年先20年先を見越して覚悟を持ち、エンターテインメント作品を創り続けたいと考えています。
三銃士こと
明治座 三田光政
東宝 鈴木隆介
ヴィレッヂ 浅生博一
【原作】岡野玲子(小学館クリエイティブ「両国花錦闘士」)
【作・演出】青木豪
【主題歌】デーモン閣下
【東京】2020年12月/明治座
【大阪】2021年1月/新歌舞伎座
【福岡】2021年1月/博多座
『両国花錦闘士(りょうごくおしゃれりきし)』公式サイト