8月28日(土)から9月12日(日)まで、世田谷パブリックシアター、その後兵庫・大阪にて上演される「検察側の証人」の取材会が初日公演に先駆け行われた。
本作「検察側の証人」は、演劇の造詣も深いアガサ・クリスティによって書かれた、世界中で上演され世界最高峰と称賛される法廷ミステリーの決定版。ミステリーの女王であるクリスティにとっても、緊迫感あふれる応酬と観客の度肝を抜く展開の「検察側の証人」はお気に入りの戯曲の一つであったと語られている。
本作では、読売演劇大賞 優秀演出家賞など数々の演劇賞を受賞し注目を集めている、小川絵梨子が翻訳・演出を手掛け、新たな「検察側の証人」を創り出す。
主演は、独り身の資産家婦人の殺害容疑で起訴される、容姿端麗な青年・レナード役を演じる、小瀧 望。唯一のアリバイを証言するはずが検察側の証人として出廷する主人公の妻・ローマイン役は、多彩なステージで活躍し常に高評価される瀬奈じゅんが務める。また、大滝 寛、浅野雅博、寺西拓人、斉藤直樹、林 愛夏、西川大貴、阿岐之将一、さらに那須佐代子、梶原 善といった不朽の名作にふさわしい豪華な俳優陣が集った。そして、事件を担当する敏腕検事・マイアーズ役には、抜群の演技力で数多くの作品の芯を務めてきた成河が演じる。
あらすじ
物語は、容姿端麗な青年レナード(小瀧 望)が資産家で独り身の婦人を撲殺した殺人容疑で起訴されるところから始まります。
彼は全くの無罪を主張しているものの、状況証拠は不利なものばかり。
――被害者とレナードは、道で困っているところを彼に助けられて以来交流があり、事件当日も被害者宅を訪ねていたこと、
事件当時、彼は無職で金に困っていたこと、そして、彼には確実なアリバイが無いこと――。
レナードはあえなく逮捕され、敏腕検事のマイアーズ(成河)が事件を担当することに。
彼を裁く法廷が開かれ、法廷弁護人と検事の答弁が白熱の応酬となる中、唯一のアリバイを妻ローマイン(瀬奈じゅん)が証言する、はずだった。
しかし、法廷に立った彼女から口を突いて出た言葉は、彼から『婦人を殺した』と告白された、という検察側の証人、としてのものだった……。