ついに本日幕を開けるミュージカル「ハウ・トゥー・サクシード」が開幕した。初日公演を目前に控えた劇場ではフォトコールや取材会が行われ、演出・振付のクリス・ベイリー氏をはじめ増田貴久、唯月ふうか、松下優也、雛形あきこ、黒須洋嗣、林愛夏、ブラザートム、春野寿美礼、石川禅が登壇。それぞれに作品にかける思いを語った。
★クリス・ベイリー(演出・振付)
コロナ禍で、私自身も一年半、家族以外は誰ともコミュニケーションを取れないような日々が続きました。今回は直接稽古に参加することができ、こんな素敵なキャスト・アンサンブル・スタッフと1つのチームとして作品を作ることができ、とても恵まれていると感謝しています。卓越した才能と個性を持った皆さんと一緒に過ごすことができて本当に幸せです。まっすー(増田貴久さん)はとても才能豊かで、座長としてもユーモアのセンスたっぷりに皆を率いていました。稽古への取り組みはとても真面目で一生懸命。その真摯さも本当にリスペクトしています。キャスト・スタッフの皆さま、素敵な人たちとこの作品を皆さんに届けられることを、とても楽しみにしています。
★増田貴久
1ヶ月間しっかり稽古していましたが、とても良いカンパニーで毎日楽しく稽古に臨めました。初演ではクリス(演出・振付、クリス・ベイリー)とベス(演出補、ベス・クランドール)が来日出来なかったのですが、今回、初めて直接指導していただけて、とても刺激を受けました。クリスは明確にしっかり導いてくれて、日本語でお芝居をしているにも関わらず、『このシーンはどんな気持ちで演じている?』など、演技についても気持ちを通じあわせて指導してくださって、とても信頼して稽古に挑むことができました。クリスからこの作品の時代背景をレクチャーしてもらって、より、セリフの理解を深めることができたと思います。この作品はとにかく楽しい作品なので、1人でも多くの人に見ていただいて、ここ最近で一番楽しかったと思ってもらえるように、一回一回の公演を大切にしながら挑みたいと思います。
★唯月ふうか
私は今回の再演から参加しましたが、稽古初日からウェルカム!という感じで、嬉しかったです。とても居心地の良いカンパニーです。のびのびと演じることができたので、このワクワクを皆さんに届けられるように頑張りたいと思います。
★松下優也
僕は初演から演じさせてもらっているので、セリフや振付が体に染み込んでいますが、クリスとベスが来日して指導してくれたので、初演では気付かなかったことをたくさん学べました。新たな「ハウ・トゥー・サクシード」をお届けしたいと思います。
★雛形あきこ
クリスとベスから直接指導してもらえて、より濃密なお稽古ができました。やっと観ていただける!と嬉しさでいっぱいです。この作品にまた携わることができて、この作品を皆様にお届けできることが、とても楽しみです。
★黒須洋嗣
私自身、5年ぶりのミュージカルで、この役が決まってすぐに歌のレッスンを受けました。クリスとベスはディレクションがとても的確で、信じて稽古を重ねてきました。良い作品を皆様にお届けできるように頑張りたいと思います。
★林愛夏
またこの作品を皆さんにお届けすることができて、とても嬉しいです。クリスとベスからこの作品の魅力を新たに教えてもらい、とても勉強になりました。演じていくなかでより深めていけたらと思います。
★ブラザートム
僕はブロードウェイに憧れていて、ブロードウェイで直接指導していたクリスと同じ舞台に今立っていることに感激しています。クリスはとてもまじめに日本についても学んでくださっていました。また、舞台場でマスクを取って、皆の顔を見られるのが改めて凄いことだなと、力強い感じがします。皆さんにぜひ、この作品を楽しんでいただきたいです。
★春野寿美礼
たくさんの人にこの作品を届けようと必死にお稽古してきました。クリスから時代背景を聞けてより深く理解し、新たなインスピレーションを受けることができました。今回の再演で、フィンチとローズマリーの描き方が前回と変わっているシーンもありますので、そこも楽しみにしていただきたいです。ドキドキの毎日です。是非楽しんでいただきたいと思います。
★石川禅
こんな素晴らしい名作に関われると思っていなかったので、台本を読んだ時から演じるビグリー役の存在の大きさを感じていました。緊張の毎日でしたが、カンパニーの皆さんがあたたかくありがたかったです。クリスから作品の時代背景を聞けて理解度がより深くなったので、そこも楽しんでいただければと思います。
★STORY
ビルの窓ふき清掃員フィンチ(増田貴久)は、ある日「努力しないで出世する方法」という本を読んで感化され、出世を強く意識するようになる。“入るべきは大企業”という本の教えに沿って、ワールドワイド・ウィケット社に飛び込んだフィンチは、偶然出会った社長のビグリー(石川禅)に直談判。そんな彼を一目で気に入った秘書のローズマリー(唯月ふうか)は友人である秘書のスミティ(林愛夏)とともに何かと世話を焼く。人事部長のブラット(黒須洋嗣)に社長の関係者だと勘違いされたフィンチは首尾よく入社、トゥインブル(ブラザートム)が郵便室長を務める郵便室に配属される。そこには社長の甥で出世を狙うバド(松下優也)がいた。本の教えに沿って行動するフィンチは、社長秘書のミス・ジョーンズ(春野寿美礼)にも気に入られ、ヘディ・ラ・ルー(雛形あきこ)という専属秘書も付き、出世はトントン拍子。ローズマリーとの恋も上手く運んで、全てが順調…だったある日、重大なアクシデントが発生。果たして、フィンチの幸運もこれまでなのか…!?
公演は12月7日(火)まで東京・東急シアターオーブ、その後12月14日(火)から16日(木)まで大阪・オリックス劇場で上演される。