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【本日開幕】主演・内野聖陽、共演・岡本圭人ら実力派キャストが描く舞台『M.バタフライ』。あまりにも残酷で衝撃的な愛の物語。

June 24,2022 (Fri)
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撮影:岡千里

本日6月24日(金)から7月10日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場、7月13日(水)から15日(金)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、ほか福岡・愛知で上演する舞台『M.バタフライ』。初日公演を目前に控えた劇場から、舞台写真や出演者からのメッセージが届いた。

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あるフランス人外交官が国家機密情報漏洩という大罪を犯すほど愛に溺れた相手は、性別を偽った中国のスパイだった。本作は、この驚愕のニュースに触れた劇作家・デイヴィット・ヘンリー・ファンがその事実をヒントに、オペラ『蝶々夫人』を劇中に取り入れながら創作した物語。ブロードウェイで上演されると、京劇のもつエキゾチシズムや興味深い登場人物たち、そして、重層的な戯曲の構成が絶賛され、1988年トニー賞最優秀演劇賞を受賞。世界30ヵ国以上で上演されてきた。日本では1990年に上演されて以来、32年ぶりの上演となる。

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主人公、ルネ・ガリマールを演じるのは、徹底した役の掘り下げに裏付けされた演技力と圧倒的な存在感を放つ内野聖陽。物語では、投獄されたルネが観客に、自身の「正しさ」を『蝶々夫人』と対比させながら観客に説いていくうちに、やがてその全貌が浮かび上がる。エネルギッシュでありながら細やかに丹念に人物を表現する内野の、まさに真骨頂が発揮される。

毛沢東のスパイでありながら、京劇女優に身分を偽るソン・リリンは、岡本圭人が務める。アメリカ最古の名門演劇学校であるアメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツへ留学。帰国後に主演した舞台「Le Fils 息子」では、思春期の絶望と不安に苛まれながら必死でもがく青年を見事に演じ切り称賛を受けた。この度演じるソンは、性別も身分も、そして京劇女優の立ち振る舞いも表現することが求められ、また新たな挑戦に挑む。

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そして、ルネの妻ヘルガは、凛とした佇まいが魅力の朝海ひかる。ソンの監視役の共産党員、チン同志に占部房子。ガリマールの浮気相手役に藤谷理子。ルネの駐在中の上司、トゥーロン役に三上市朗。ルネの幼馴染、マルクにみのすけといった実力派が揃う。

演出を手がけるのは、劇団チョコレートケーキの座付き演出家、日澤雄介。歴史的・社会的なテーマを掲げた作品を手がけることを得意とする。会話を中心に丁寧に人物を描き出す手腕は演劇界から高く評価されており、第49回紀伊國屋演劇賞 団体賞、第29回読売演劇大賞 優秀演出家賞など、受賞も多数。硬派なテーマを含みつつ、生々しい人間ドラマ、愛の物語をどのように展開させていくのか、こちらも大きな挑戦となる。上演スケジュールほか詳細は公式サイトへ。

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◎日澤雄介(演出)
「M.バタフライ」を演出できること、とても光栄です。この作品は『蝶々夫人』を下敷きに、内野さん演じるルネ・ガリマールという何の変哲のない男が、葛藤を抱えながらソン・リリンに出会うことで、変化していく…。ルネの頭の中にお客様をどう連れていけるか、共有できるかを軸に演出しました。どういう結末を迎えるか、楽しみにしていただければと思います。

◎内野聖陽
数年前にプロデューサーからこの作品のお話をいただき、あまりにもよくできた戯曲で、ぜひ挑戦したいと思いました。翻訳の吉田美枝先生から編み出された日本語の美しさに、満場一致で気付かされました。30年前に翻訳されたものなので、言葉の言い回しなど、日本語にうるさい私を筆頭に…(笑) 訳を微調整しました。英語が堪能な圭人君からもアイデアをもらいながら、言葉に磨きをかけました。自信だけでなく不安にも満ちていますが、作品の素晴らしさや、ガリマールの脳内で起こる“脳内劇場”を楽しんでもらいたいです。この壮大な作品を小さな劇場でできる喜びを噛みしめながら、日々演じたいと思います。どうぞ温かい目で見ていただければと思います。

◎岡本圭人
僕にとって本当に挑戦的な役で、やることがとてもいっぱいでした。セリフの言い方を内野さんから指導いただいたり、所作・京劇・メイクさん・衣装さん・スタッフの皆様…たくさんの方々に支えていただいて、ソン・リリンを演じることができます。舞台はお客様がいて完成するので、これからたくさんのお客様に観ていただいて、どのように完成するのかとても楽しみです。一生懸命ソン・リリンを演じますので、楽しみにしていてください。


【原作】デイヴィット・ヘンリー・ファン
【翻訳】吉田美枝
【演出】日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
【出演】内野聖陽 岡本圭人 朝海ひかる 占部房子 藤谷理子 三上市朗 みのすけ
【東京】2022年6月24日(金)~7月10日(日) 新国立劇場 小劇場
【大阪】2022年7月13日(水)~7月15日(金) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【福岡】2022年7月23日(土)、24日(日) キャナルシティ劇場
【愛知】2022年7月30日(土)、31日(日) ウインクあいち 大ホール

「M.バタフライ」公式サイト

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